Shallow's Cafe
 

Shallow'sCafe
 とにかく居心地のよい空間である。例えば、昼下がりにぶらりと訪れてカウンター席に座る。コーヒーを頼んで、シンガーソングライターのやさしい歌声を背景に読み差しの本を開く。本の世界に浸りつつも、読書を邪魔しない耳にやさしい歌声の持ち主は誰かと気になりだす。いつしか店主と話が弾み、コーヒーはお酒へと変わり、窓外の風景に灯がともりだす。そんな感じである。

 それもそのはず「街の中にあるリヴィングルーム」は、シャロウズカフェのコンセプトでもあるのだ。お店のオープンは2008年4月1日。店主の山瀬さんは、開業にあたり、自分がそうであるように、落ち着いて過ごせるお店、長時間滞在ができるお店にしたいと心がけたそうだ。

 照明の明るさもその想いを物語っている。山瀬さん自身がお店で本を読むのが好きなので、音楽をかけるお店とはいえ文字を目で追えない暗さにはしたくなかったという。もちろん、日が落ちれば店内の照明も落とされるが、夜の落ち着きと読書のできる心地よさが同居した環境が不自然なく保たれている。

 
  西荻窪を開業の地に選んだのも、この街のレイドバックした雰囲気が好きだったからだという。ジョン・セバスチャンやグラム・パーソンズのジャケットを手にして、レイドバックしたジーンズスタイルの良さも語る。ここで言うレイドバックとは、緩んでいるのではなく「芯があるけれど力んでいない状態」である。

 レイドバック本来の意味を知るからこそ、シンガーソングライターのアルバムだけではなく、ブルースやハワイアン・スラックキーの深さをも理解することができるのだろう。その一方で、熱意を持ってレア盤を追い求める行動力と真摯な探究心が、ジョン・コンプトンとの交流を生み出し、ジョンのアルバムの日本でのCD化に携わるというポジティブな経験も生み出した。山瀬さんとカウンター越しに話すときに感じる安心感は、すべて彼のライフスタイルが醸し出すものでもあるといっても過言ではないだろう。

 ランチや昼下がりのコーヒー、日が暮れてからのお酒など、夜一辺倒ではない多様なシーンを選べるのもいい。良質な音楽が、それぞれの心象風景を穏やかに包み込んでくれるはずだ。西荻窪に住んでいなくとも、昼下がりにぶらりと出かけたくなる魅力的なお店である。

owner
“Shallow's Cafe” OWNER  
山瀬 洋一郎   
Yoichiro Yamase    

 洋楽との出逢いは小学校5-6年生の頃。当時はバブルガムミュージックが全盛でアーチーズや1910フルーツガムカンパニーを聴いた。以後、CCRの「コスモスファクトリー」をきっかけに本格的に聴きだした。レコードにこだわるのは、録音された時代のフォーマットで聴きたいという想いからだ。現在でもレコードアルバムは増殖中で、自宅とお店のストックを入れ替えながら、訪れる人の耳を感動させる。

 音同様にコーヒーにもこだわり、口当たりのやさしいマイルドコーヒー、ストロング系のリッチコーヒーの厳選2種類を独自ブレンドで用意。食事のメニューは洋食をベースに、シャロウズ流のセンスが注ぎ込まれている。さらに自家製ケーキまでも用意され、親しい友人の家のリヴィングルームにお邪魔したような居心地の良さは味覚を通しても楽しむことができる。

CANDY STORE ROCK MAP
 カウンター5席、テーブル8席を、ゆとりをもってレイアウトしているので、ゆとりのある時間を楽しむことができる。白と木を基調とした清潔感と温もりのある空間は、アメリカの郊外にある家のリヴィングルームをイメージしたものだ。腰壁やモノクロ写真を収めた額などが気分を静やかに高揚させてくれる。大きな窓も店内に程よい開放感を添えている。時間を忘れさせる心地よい非日常感を味わえる筈だ。
ADDRESS/ 東京都杉並区西荻北4-5-24 白亜ハイム1F
TEL/03-5980-8289
OPEN/15:00 - 22:30     
定休/月曜日         
URL:http://www42.tok2.com/home/yosan1222/
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